素直で謙虚、ときどきバカになれる人が社長になれる

三つ目は「衆知を集める」ということです。つまり、独断しないこと。多くの人の意見を素直に謙虚に聞くことができるかどうかです。ただし、ここで大切なことは、聞く前に自分の「仮説」を持っていることです。「衆知を集める」と言っても、部下の話をただ集約するだけでは不十分です。まず、自分の考えを持ち、その「仮説」を元に部下の話や外部の意見を参考にして検証をすることが必要なのです。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/Barks_japan)

四つ目は「決めたことは徹底してやる、やらせる」ということです。どんな組織でも失敗することはありますが、中途半端にならず、やると決めたら徹底してやる。そのことで目標に速く到達するというメリットもありますが、仮に失敗してもその原因や本質が見えてくるのです。

そして最後、五つ目に必要なのは「素直である」ということです。人の上に立つ人ほど、素直で謙虚でなければなりません。でないと、部下はその胸の内を明かしてくれませんし、こちらを信頼してくれません。

自分の人間としての基本的な考え方やバックボーンを持ちながらも、もしかしたらそれが間違っているかもしれないと思って、素直に謙虚に、検証・反省をしていける人がトップにふさわしいと私は考えています。

以上、ここまで述べたことは一朝一夕では身につきません。日々のルーティーンの仕事をおろそかにせず、常に学ぶという姿勢を維持する心構えが自分を大きく育ててくれるのです。

(写真=iStock.com)
【関連記事】
人生と経営を"暴走・逆走"させない運転法
40代から上昇気流に乗る人の意外な共通点
ファミマ社長"僕が筋トレバカである理由"
エステー会長が一人山小屋でしていること
世界のエリートは"金曜日の夜"に働かない