手っ取り早いのは、異動願いを出す
職場のうつ気味同僚とうまく付き合う方法はないか、城南中央法律事務所の野澤隆弁護士によると、最も手っ取り早い解決策は人事異動願いを出すことだという。だが、出してもなかなか通らないのが現実だ。
野澤弁護士によると、うつ病の人だけでなく、悩み相談はダラダラ話が続いてしまうことが多く、時間や話題に制限を設けておくのはお互いにとってよいことが多々ある。
「法律事務所では『旦那と人生これからも一緒にやっていくべきでしょうか』といった人生相談に近い話で始まる離婚相談はよくあります。会話の終盤には相手の話を打ち切ってでも、慰謝料、財産分与、養育費といったお金の問題の説明を行い、別居がないと話が進まないような案件は『相談者自身の決断が必要です』といった話も添えます。職場のうつ気味社員には『30分後に予定があるから、その範囲内で終わる急ぎのテーマなら議論しよう』といったような制限を設けるのがよいでしょう」
もし相談者の結論がなかなか出ず、話す内容がぐるぐると同じところを辿ってしまったら。こうした場合、手帳のミニ付箋に相手の話すことをメモしながら聞き、相手が同じ話をしたときにそれとなく「この付箋の内容ですね」と確認するのも手だそう。
「話題のループが始まったときに相手を気遣いながらそのことを伝達すれば、相手も『また同じ話をしてしまった』と認識し、話の内容が変わることはあります。
再度相談が必要な場合は、簡単なものでいいので『次の打ち合わせを行ううえで前提となる必要書類等』を記したメモを相手に交付し、相手自身にもこれまでの経緯説明書面を作ってもらうよう促すのです。時間の無駄遣いをお互い防げます」
それでも頼られる場合は。