仕事にやる気が起きない。どこから手をつければいいのか。2人の脳科学者にアドバイスを求めた。第5回は「会社に行くのがおっくう。毎朝、なかなか布団から出られません」――。
▼30代SE
Q 会社に行くのがおっくう。毎朝、なかなか布団から出られません。
A 鏡を見つめて微笑んだら、未来の自分に聞いてみましょう。

頭の中には、できる自分がいる

なんだか無性にやる気が出なくなって、会社に行くのが面倒になるときはありますよね。そんなときには、とりあえず「布団から出て、手と顔を洗い、背筋を伸ばして、正面の鏡を見つめて、にっこり笑う」ことをしてみてください。不思議とポジティブな気持ちになるはずです。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/Motortion)

「温かいものを持つと温かい気持ちになりやすい」など、身体の状態が脳に影響を与える報告は多数あります。また、目から入った情報は、後頭葉の視覚野へ左右上下逆に伝わります。視覚野下部に入ってきた情報(上を向いたとき)は、明るい未来を思いやすいうえ、他人との関係を考えやすくなるのです。

さて、洗面台の前でポジティブな気持ちになったあなたに質問です。

「奇跡が起きて、寝ている間にあなたのやる気がモリモリ発火してしまいました。でもあなたは寝ていたので、自分にやる気が起きていることに気づかないまま目を覚まし、いつものように会社に向かいました。あなたは業務中のいつ、どんなタイミングで自分がやる気モリモリになっていることに気づくでしょうか。具体的な行動をいくつかリストアップしてください」