自民党の「駆け込み寺」の扉をたたいた細野氏
「ただいま志帥会(二階派)の例会で特別会員としてお認めいただいた。長く非自民でやってきたので、地元を含めて厳しいご意見のかたがたくさんいると思いますが、政策実現するという意味で、自民党入りを目指していきたいという思いは持っています」
1月31日午後。細野氏はややこわばった表情で語った。まずは無所属で二階派に所属、いずれ自民党に入ろうという考えを正式に明らかにした瞬間だった。当面の身分は「特別会員」だが、自民党入りできた段階で、正会員に「昇格」する運びだ。
二階俊博幹事長が率いる二階派には、これまでも自民党入り、もしくは復党を目指していた長崎幸太郎氏(現山梨県知事)、小泉龍司衆院議員らが二階派メンバーとなってから自民党入りを果たしている。党内では二階派のことを「駆け込み寺」と揶揄する声もある。
寄せ集め集団ゆえ、所属議員にはスキャンダルや問題発言も多い。昨年の臨時国会で物議をかもした片山さつき地方創生担当相と桜田義孝五輪相も二階派に所属している。このあたりの経緯は昨年11月に配信した「安倍首相が"片山大臣"を守る気がないワケ 大臣抜擢の時点で"義理"は果たした」をご覧いただきたい。
2006年にフリーアナウンサーとの不倫が発覚
細野氏は47歳。2000年の衆院選で初当選して以来、7回当選を重ねている。政治的センスの高さは若手のころから注目され、党では役員室長、政調会長、幹事長などを歴任。民主党政権の時には閣僚も経験した。出世街道を歩み続けてきたのだが、一般の人にとっては「モナ騒動」の印象が強いだろう。
2006年、党政調会長の時、フリーアナウンサーの山本モナさんとの不倫が写真週刊誌に報じられた。路上でキスしている「路チュー」写真は注目を集め、山本さんはキャスターに抜擢されたばかりだったTBS「筑紫哲也のNEWS23」を降板。以来、細野氏はネット上で「モナ男」などと呼ばれるようになった。スキャンダル経験者という点では「二階派に向いている」といえるかもしれない。