老後に困らないベストな選択肢はなにか。各分野のプロフェッショナルに「より賢い選択肢」を聞いた。第3回は「購入vs.賃貸 マイホーム売却後、終の住まいは?」――。(全11回)

※本稿は、「プレジデント」(2018年11月12日号)の掲載記事を再編集したものです

築30年でも築15年並みと評価される理由

マイホームを売却して、終の棲家を考えるタイミングとして、いまは絶好の機会といえるでしょう。その理由は価格にあります。

2012年に安倍政権が発足してから、不動産価格は上昇傾向が続いています。マンション価格は株価に連動する形で上がってきましたし、出遅れていた一戸建ても17年からは持ち直しています。

一方で、これから先は人口減少が本格化しますから、都心の一等地などの一部を除いて大幅な値下がりが予想されます。不動産を売却するなら、いまが高値で売れるラストチャンスともいえるのです。

できるだけ高く売却するためには、家を飾って見せるホームステージングがお勧めです。これは、部屋に合ったインテリアを設置するなどして、その家が魅力的に見えるように演出するものです。海外では一般的なわりに、日本ではまだほとんど行われていません。

売却後に再びマイホームを購入するか、賃貸で暮らすか、この選択肢においては損得よりも好みの問題が大きいでしょう。