理解と感謝が関係修復のカギ

夫婦間の溝を埋めるには、「相手の立場に立って、物事を見直してみること」が重要です。

例えば、リタイアした後、ずっと家にいる場合。それまで朝食と夕食を自宅でとっていた男性は、昼食も奥さんの世話になろうと考えていませんか? 「そんなのは当然だ」と思ってはいけません。主婦の昼食は、絶好の息抜きタイム。昨日の残り物で手軽にすませたり、食欲がなければとらないこともあります。もちろん近所の人たちと楽しくお店でランチタイム、なんてこともあるわけです。今まで適当に楽しくすませてきたのに、夫のリタイアのせいで義務的作業が増えてしまう……考えただけでも、うんざりするのが当たり前ではないでしょうか。

せめて昼食ぐらいは、自分で何とかつくってみて、あるいは外食で我慢して、朝・夕、食事をつくる奥さんの苦労を理解してあげましょう。

近所への買い物でもゴミだしでも何でもいいので、一緒に行動するのも効果的です。行動をともにすれば、奥さんが普段何を考えているのか、なんとなくわかるはずですし、家庭のことを忙しく切り盛りしてきた奥さんの功績が浮き彫りになります。

そうしたら、あとは「感謝」です。きちんとした感謝の言葉を伝えてみましょう。夫婦の間の揉め事の大半は、「理解」と「感謝」で解決することなのです。

前述したとおり、ギクシャクした関係を修復するための秘訣は「できることからはじめる」ということです。何の前触れもなく、いきなりのスキンシップはご法度。「気持ち悪い」と思われるだけです。また、心情的なことだけでなく、「家計の再点検」など情報の共有化を進め、夫婦の今後について、具体的な青写真をつくることも大切です。とりわけお金の問題は、双方が「相手がやっているだろう」と勘違いして、2人とも全くやっていない、なんてことが多いので、老後のためにも、早めに話し合いをするといいでしょう。

それでも関係が元に戻らないとしたら……。そうなったら離婚を検討するしかないでしょうね。

「いきなりスキンシップは、ご法度」
本田 健
『ユダヤ人大富豪の教え』(だいわ文庫)など著作は700万部を突破。近著に『運命をひらく 生き方上手 松下幸之助の教え』(PHP研究所)。
 

深野康彦
ファイナンシャルプランナー
1962年生まれ。大学卒業後、クレジット会社を経て独立系FP会社に入社。以後、金融資産運用設計を中心としたFP業務に研鑚。96年に独立。『これから生きていくために必要なお金の話を一緒にしよう!』(ダイヤモンド社)など編著、著書多数。
 
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