ただ特定疾患療養管理料が安くなるとはいえ、初診時の選定療養費がかかったり、交通費などの負担が多くなったのでは意味がありません。それでも生活習慣病は長期通院になりますから、通いやすい場所にある大病院なら、紹介状をもらったうえで通ってみるのもいいでしょう。
初診料といえば、複数の診療科を受診する必要があるときに、その複数の診療科がある医院もしくは病院で両方の科を受診すると、初診料は複数の医療機関で受診するより安く済みます。院外処方の場合は処方箋料も1回で済みますし、その他の調剤にかかる費用も安く済みます。
薬を薬局で処方してもらうときにも注意すべき点があります。16年の診療報酬改定で「おくすり手帳」の扱いが変更されたのです。これまでは患者が手帳への薬の情報提供を断ると、処方箋の受付1回につき管理指導料が20円安くなっていたものが、逆に6カ月以内に処方箋を持って薬局に行った人が手帳を持参しないと指導料が40円(3割負担の人)高くなるよう改正されたのです。「おくすり手帳の料金なんて払ったことない」と思うかもしれませんが、薬局で支払う「薬剤服用歴管理指導料」に含まれています。薬局に行くときにはおくすり手帳を忘れないようにしましょう。
200床以上の病院は「特定疾患療養管理料」が不要
(構成=吉田茂人 写真=iStock.com)