例えば、みずほ銀行で09年1月に変動金利でローンを借りた場合、基準金利は2.475%で適用金利は1.475%。つまり、優遇金利は最大で1.0%でした。これが17年の12月になると、基準金利は2.475%で変わらずですが、適用金利は0.625%。優遇金利は最大で1.85%にまで拡大しています。

しかし、09年に契約した人の場合、優遇金利は変わらないので、適用金利も1.475%と09年と変わりません。つまり、今の住宅ローンから借り換えない限り、超低金利の恩恵は受けられません。もし1%くらいの金利差があるなら総返済額を減らせる可能性は十分にあります。

金利上昇の不安がない「全期間固定金利」がおすすめ

では、住宅ローンを借り換える場合には、どんな商品がいいのか。返済期間が10~18年程度なら、一押しは、りそな銀行の「WEB限定借り換えローン10年固定」。10年固定の中では金利が激安なうえ、固定期間終了後の基準金利からの下げ幅が最大マイナス2.08%と大きいのが魅力です。仮に10年後に金利が上がっていたとしても、そのころには残債も少なく、影響は小さいでしょう。

一方、これから新たに住宅などの購入を検討中の方の場合、返済期間が長いので、金利上昇の不安がない「全期間固定金利」がおすすめです。固定と変動の金利差を「金利上昇リスクに対する保険料」と考えると、その保険料は史上最安水準といえます。固定と変動の差は0.5%程度まで縮小していますから、全期間固定を選択したほうが安心ではないでしょうか。

そこでおすすめしたいのが、フラット35(全期間固定金利)の中で最も金利が低いアルヒの「スーパーフラット8S」。3000万円を期間35年で借りた場合、利息は約470万円。ですが、住宅ローン減税で約270万円が返ってくると考えた場合、実質200万円程度の利息で済むという、夢のような安さです。頭金が2割必要ですが、足りなければ親からの援助も検討してみましょう。

また借入額が多く、繰り上げ返済などで早めの完済を予定しているなら、事務手数料が32.4万円で固定の楽天銀行「変動金利」も賢い選択の1つといえるでしょう。しかし、その際には変動金利の仕組みとリスクをきちんと理解しなければなりません。

淡河 範明(おごう・のりあき)
住宅ローンコンサルタント。日本興業銀行(現みずほ銀行)、エル・ピー・エル日本証券を経て、ホームローンドクター設立、代表就任。著書に『住宅ローンを賢く借りて無理なく返す32の方法』『住宅ローン借り換えマジック』などがある。
 
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(構成=河合起季 撮影=大泉 裕 図版作成=大橋昭一)