ナイロンタオルでこすり取るなどもってのほか

肌の老化対策については「基本的に、紫外線対策と保湿で十分」と北條氏は言い切る。男性は日焼けした肌を好む人も多いが、紫外線が強い初夏や、夏の山や海、冬の雪山などでは、特に対策が必要だ。長袖、長ズボン、帽子、サングラスで日光を遮り、サンスクリーン剤(日焼け止め)を塗る。サンスクリーン剤の紫外線カット効果は、SPF値(紫外線防護計数)で示される。日常生活ではSPF15程度、海や山などでは30程度の製品を選べば十分だ。

スキンケア剤は、ドラッグストアなどで買える安価なもので十分。

スキンケア剤は、高価である必要はなく、シンプルな保湿効果があるものでよい。北條氏は、「私の周りの医師は、女性でも『スキンケアはワセリンやニベアだけ』という人がほとんど」だと言う。

顔を洗うときも、石鹸は不要。水やお湯で汚れは十分落ちる。体を洗うときは、タオルは使わず、石鹸を泡立てた手を使う。皮膚の表面には、角化層という死んだ組織でできた層があり、これが肌を覆って保護している。「角化層は、こすれば取れるため、垢と勘違いする人がいますが、肌に必要なものです。ナイロンタオルでこすり取るなどもってのほか」と北條氏は言う。

▼POINT!
・どこから始まる?
肌は細胞の減少により、40代から弾力性を失い始め、くすみ、シミ、シワ、たるみ、クマなど、見た目に老化が表れ出す。
・最悪の場合は?
肌の老化の原因となる紫外線を浴びすぎると、老人性色素斑、老人性イボができるほか、皮膚がんを発症しやすくなる。
・予防・改善策は?
肌の老化対策は、紫外線対策と保湿に尽きる。また、洗顔に石鹸は不要。入浴時の洗いすぎ、こすりすぎにも注意したい。
北條元治
セルバンク代表取締役
形成外科医、医学博士。弘前大学医学部卒。東海大学で熱傷治療に従事。2004年に細胞保管や再生医療技術支援を行う同社を設立。著書に『病気を引き寄せる患者には理由がある。』等。
(撮影=向井 渉)
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