ホテルに行くことに同意なら性交渉も同意か?

一般論として、もし、カップルの行き先がラブホテルなら、セックスありきの密室なので「ラブホテルに行くことに同意したのに性交渉に及ぶつもりはなかった」というのは無理があります。しかし今回は残念ながら、そうではありません。行き先は1泊5万円の都心の外資系高級ホテルでした。奮発したのが裏目に出たのです。

必ずしもセックスだけをする部屋ではないので、「ホテルに行くことに同意=性交渉をすることに同意」と結びつけるのは難しいです。結局のところ、竣太さんは彼女から性交渉の同意を取り付けていないので「非合意の性交渉だった」と指摘されれば言い返せません。

写真はイメージです

そんな流れに乗じてか、彼女のLINEはさらに攻撃力を増してきました。

「私は『エッチしてもいい』なんて一度も口にしていないわ。それなのに力任せに押し倒したんじゃないの。サイテー! (ワインを)飲みすぎて途中から覚えてないし」

竣太さんは当初、こうした“口撃”に怒りを覚えましたが、休みなく攻め続ける彼女に戦慄を覚えたといいます。

▼逆上した彼女は相手を強姦魔呼ばわり

抵抗できない女性に対して力ずくで押さえつけて肉体関係を迫る……彼女は竣太さんが「強姦魔」だと言わんばかりでしたが、竣太さんは決して強引に押し倒したわけではありません。ハグからキス……ごくふつうの段階を踏んだはずだ、と語ります。

「彼女が露骨に嫌がれば、無理強いするつもりはなかったんです」

竣太さんは腕力にものを言わせて彼女をがんじがらめにしたわけではないので、彼女が力いっぱいに抵抗すれば、途中で性交渉を中断していたと言います。

「抵抗できないほど酔っぱらっていたわけでもないのに!」

竣太さんは語気を強めます。お酒に酔っていたので歩行を手助けしたとはいえ、彼女は自分の足でホテルまでたどり着いたのだから、その「言い分」は当然といえば当然です。竣太さんによれば、彼女が最初から最後まで拒否しなかったから「大丈夫」だと思って最終的には射精にまで至った、と。「拒否しない=同意があった」という主張です。

一方、彼女に言わせれば、「途中で拒否したら何をされるかわからない」という恐怖感にさいなまされたということかもしれません。そして、竣太さんのことがあまりにも怖くて、とても拒否できるような状況ではなかった。

「拒否する=同意がない」「拒否しない=同意があった」という二者択一ではなく、「同意していないけれど拒否できないこともあり得る」と反論されれば、竣太さんはどうしようもありません。なぜなら「同意の有無」は彼女の心のなかの問題で、彼女の気分次第でどうにでもなるからです。

前述の通り、2人が恋人同士の場合、暗黙の了解(きちんとした同意は不要)で済ませても構わないでしょうが、それは2回目、3回目の話。竣太さんが彼女と肉体関係を持ったのは初めてなので今回の場合、彼女がお酒を飲みすぎて、きちんとした意思疎通が難しい状況だったとはいえ、せめて1回目はきちんとコミュニケーションを取っておいたほうが良かったかもしれません。