知識もなければ、稼ぎも悪い沖縄と青森は、貧乏ツートップ

まずは「貧乏県民」。沖縄県、青森県、長崎県がワースト3となった。

沖縄県は、「金融リテラシー調査」の正誤問題正答率で46位。つまり、全国で下から2番目に金融知識がない県という結果が出た。また沖縄は「緊急時に備えた資金を確保している人の割合」で最下位。沖縄には「門中」と呼ばれる父系の血縁集団があり、互助組織としての役割を担っている。困ったときは親類縁者に頼れるため、金を貯めたり殖やしたりすることには興味が薄いとか。また沖縄は、「消費者ローンを利用している人の割合」が全国トップ。なのに「請求書の期日に遅れずに支払いをする人の割合」も44位とかなり低い。細かいことは「なんくるないさー(なんとかなるさ)」と笑い飛ばしてしまう明るい県民性なのだ。

ワースト2の青森県は「金融リテラシー調査」の正誤問題正答率では44位。収入ランキングでは下から3番目とどちらもかなり低い。にもかかわらず「金融知識に自信を持っている県」ランキングでは1位となっており、まさに“井の中の蛙”。現実に目を向けないと大変なことになりそうだ。

「青森はテレビの視聴時間が日本一、カップ麺の消費量も日本一。長い冬を、家のなかでひっそりテレビを見て暮らしている。無駄も嫌いで、『お金を殖やす』商人気質は全然ない地域です。だから金融知識がなかなか身につかないのでしょう」(矢野氏)

長崎県は、「消費者ローンを利用している人の割合」で4位、「緊急時に備えた資金を確保している人の割合」で36位と浪費家の一面を見せた。長崎といえば、鎖国政策がとられていた江戸時代、唯一世界に港を開いていた県である。名物料理「ちゃんぽん」よろしく、海外のものでもなんでも受け入れてしまう心の広さが育まれた。また江戸時代に貿易で得た利益の一部が県民に支給されたという過去もあり、「あくせく働かない」おおらかさと、「今が楽しければいい」浪費家の県民性が根付いたという。