仕事が遅いのは県民性のせい!? なかなか仕事に取りかかれない理由を、“出身地DNA”から考察した。

いくら行動が早くなる方法を聞いても、なかなか実行に移せない……。「3つ子の魂百まで」ではないが、あなたが“すぐやる人”になれないのは、幼少期に形成された性格が邪魔をしているのかもしれない。

性格形成に大きな影響を及ぼしているといわれるのが「県民性」だ。脈々と受け継がれている“出身地DNA”に加え、風土や周囲の人の性格といった環境的な要因も性格形成には大きく影響する。そこで、「県民性」研究の第一人者である矢野新一氏に、「せっかち&ノンビリ」な県民、全国ベスト5を聞いてみた。

暮らし向きが豊かだと大らかな性格に

まずは、「ノンビリ」県民、堂々の第1位は沖縄。南国らしい、明るく大らかな楽天主義で、お金にも時間にもとてもルーズ。仕事のアポでも1時間遅れていくのが普通という独特の「沖縄タイム」で、ゆったり時が流れている。そのノンビリ感が沖縄の魅力の一つだが、スピード社会においては、ついていけないと感じる人も多いかもしれない。

第2位は静岡の中部。静岡は横に長く、県民性は3つに分かれる。遠江(西部)、駿河(中部)、伊豆(東部)と3つの国から成り立った歴史があるからだ。その中でノンビリなのは静岡市を中心とした中部。作物に恵まれた温暖な気候と徳川家康の庇護の下、不自由なく暮らしてきたため、明るく大らかな性格に。蕎麦を注文しても、30分以上出てこないのが当たり前という、うらやましいほどマイペースな県民性だ。

第3位は長崎。鎖国時代に外国との貿易があった場所だけに、開放的で楽天的。また、貿易で得た関税の一部が支給されたため、暮らし向きが豊かで、のんびりとした性格に。

【ノンビリな県民】

1位●沖縄
どんなことが起きても「なんくるないさ」と気にしない、明るく大らかな性格で堂々の第1位

2位●静岡(中部)
静岡市のある中部は、昔から暮らし向きがよく、おおざっぱで何事もゆったりのマイペースな性格

3位●長崎
鎖国時代に開港していた名残で、“ちゃんぽん”のように何でも受け入れる心の広さ、人の好さを持つ

4位●愛媛(中部)
豊かな城下町・松山がある中部は、松山藩の庇護の下、無欲でのんびりとした、おだやかな性格に

5位●岩手
厳しい気候のため辛抱強い。寡黙でゆっくりとした動作が特徴的。雪に閉ざされているからか芸術家も多い