2000年初頭、リコール隠しやダイムラーとの提携問題で一度は地に落ちた三菱ブランド。しかし、金融危機が業界を直撃した後、長年の希望を背負った電気自動車がにわかに世界へと走り出した。

松山の「富士タクシー」も、アイ・ミーブを購入した。「可愛い車なのでドライバーは女性」と同社の加藤忠彦社長は語る。

松山の「富士タクシー」も、アイ・ミーブを購入した。「可愛い車なのでドライバーは女性」と同社の加藤忠彦社長は語る。

城下町の風情あふれる四国・松山市。狭い路地を、屋根の上に「富士」と書かれた楕円形の可愛らしい乗り物が走り抜ける。2009年夏、市内の「富士タクシー」に、次世代エコカーの本命の一つとされる電気自動車(EV)が納車された。三菱自動車が7月下旬、正式に販売開始した世界初の量産EV「アイ・ ミーブ(i-MiEV)」だ。