年が明けました。今年(2017年)もいろいろあるでしょうが、教育界で注目されるのは、間もなく公示される次期学習指導要領*です。

(編集部注*:2018年より小学・中学などで一部先行実施され、2020年以降、高校を含め全面実施される予定。学習指導要領は約10年ごとに改訂)

学習指導要領とは教育課程の国家基準で、各学校はこれに依拠して、自校のカリキュラムを編成することになっています。読者のお子さんの教育環境が大きく変化する可能性もあります。

新しい学習指導要領の改訂案には、アクティブ・ラーニング(受け身の学びではなく、課題の発見と解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習)の導入とか、小学校での英語の教科化とか、様々な内容が盛られていますが、科学技術立国のため、生徒の理数教科への関心を高めることも目玉ポイントです。

高校では、数学や理科における「見方・考え方」を活用しながら探究的な学習を行う「理数科」という教科が新設されるとのこと。生徒の「理系離れ」が叫ばれて久しく、日本の生徒の理系志向(嗜好)が低いことはよく知られています(とくに女子)。これでは、科学技術立国を担う人材が育たない。こういう危機感が、次期学習指導要領の改訂方針に出ているように思えます。

しかるに、この点に関する具体的なデータはあまり見かませんので、今回はそれをご覧に入れましょう。理系学問の基礎である数学への興味・関心(リテラシーや習熟度とは、別の尺度)は、国際的にみてどの辺りにあるか。男女差はどうか。かっしりとした統計で見てみましょう。