「経理規定」を理解していない社員は多い

「ホテルの会食の出席者は何人だったのですか?」
「お客さんに持っていった菓子折の単価はいくらですか?」
「このタクシー代は、取引先への訪問ですか?接待後の送迎ですか?」

このような確認を経理担当者から受けた人は少なくないだろう。

「どうして根掘り葉掘り聞いてくるのだ、経理部は自分のことを信用していないのではないか」と思った人もいるかもしれない。そういうこともあってか、「経理部の連中は頭が固くて融通がきかない」と批判している社員もいる。

たしかに経理担当者が疑っているケースもないわけではない。しかし多くの場合は、飲食した人数や手土産の単価、またはタクシーの用途によって勘定科目が変わり、交際費の判断が違ってくることがあるからだ。経理部としては、確認しないと仕事を先に進めることができないのである。

一方で経理担当者は「社内で経理規定やルールを公開しているのに、理解していない社員があまりにも多い」と語る。規定を知らないがゆえに、社員たちは精算の手続きに余分な労力をかけたり、必要のないところに気を使いすぎているという。

円滑に仕事を進めるためにも経理規定を理解しておくことが求められる。