FXのほうが、手数料が安い

お金をどんな形で持つかは、使い道によって変わってきます。まず使い道を決めて、それに合った形で持てばいいのです。不要不急のお金があって、リスクはあっても増やすことにチャレンジしたいなら投信などで投資すればいいし、貯めておくならリスクは取らず、預金にしておくことです。

その意味で、定期預金はもっともリスクの少ないお金の持ち方です。一方の外貨預金は、投資としてもリスクが高いわりにメリットが少なく、預け入れのコストも高いのでお勧めしません。

外貨預金にかかるコスト(豪ドル、ネットバンク)

外貨には為替リスクがつきものです。今は円安なので為替差損が出て損をしてしまう可能性が高いですし、外貨預金のために銀行で円を外貨と交換すると、その都度、割高な為替手数料を取られてしまいます。

たとえば、三菱東京UFJ銀行に高金利が人気のオーストラリアドル(豪ドル)を預けた場合、手数料の安いインターネット経由で申し込んでも、1豪ドルあたり片道50銭、往復では1円取られます。最近のレートであれば率にして約1%、100万円預ければ1万円以上になります(図参照)。

豪ドルなどは、日本円で預金するよりは金利が高いですが、豪ドルと円の金利差はおよそ2%程度あるのに、日本で外貨預金しても、利息は0.5%程度。それは銀行が為替手数料だけでなく、金利においても1.5%ほどを手数料として「抜いて」いるからです。銀行は為替リスクを預金者に負わせたうえ、預金者の2倍以上もの金利収入を、ノーリスクで得ているのです。