嫌われることをいとわないか
いかにもキャプテンらしいキャプテンだった広瀬さんは、「リーダーとキャプテンはちょっと違いますね」と言った。
「僕はリーダーというより、キャプテンという感じだった。エディーさんはリーダーで、(選手に)嫌われることもいとわなかった。でもキャプテンは(チームメイトに)嫌われたら成り立たないんです。会社でいえば、キャプテンは中間管理職的なところもある。リーダーが考えていることと、選手の考えていることの間に立って、組織がスムーズにいくことを考えるのです」
でも、リーダーは自分でこうやりたいと考えたら、基本的にはそれを貫き通していく。だから、自分はリーダーにはなれないような気がすると広瀬さんは説明した。「僕はみんなに好かれたいし、嫌われることがこわいから」と冗談口調で言葉を足した。
なるほど、リーダーシップとキャプテンシーも微妙に違う。リーダーシップは先頭に立って多くのメンバーをリードしていく能力、キャプテンシーはキャプテンという立場に立って一緒にチームを率いていくことをいうのだろう。つまりは組織における責任の重さと責任範囲が違う。広瀬さんは「川原さんはリーダーという感じですね」と評した。