手持ちの量を常に少なくすべき理由
デスク上の書類を処理する場合は、「先入れ先出し」を原則にする。その日、一番最初に入ってきた書類から順番に処理をしていき、退社するときには未処理の書類がないようにする。
「先入れ先出し」を実行するには、受け入れ口を一本化することが重要だ。書類の種類によって受け入れ口を分けてしまうと、どの書類が先にきたのか、時系列がわからなくなってしまう。デスクの上に未決箱をひとつだけ置いて、すべての書類をそこに入れ、入ってきた順番に処理していくようにする。
書類の処理には、3通りしかない。
・読んで破棄する
・読んで保存する
・すぐに処理できない
保存の方法は先に述べた通り。すぐに処理できない書類はクリアフォルダに入れて区別し、未決箱に戻しておく。
なぜ、「先入れ先出し」が原則かといえば、書類の「手持ち」が少なくなるからである。メールや名刺と同じで、一度手持ちを増やしてしまうと整理に膨大な時間がかかってしまう。「先入れ先出し」で常に手持ちの量を少なくしておけば、整理すべきものをぱっと見渡すことができるので処理がしやすい。
書類を早く処理することができれば、上司の決裁を待つ部下や、同僚の資料の閲覧を待つ人など、ほかの人の仕事の滞留を最小限にすることにつながる。
トヨタはモノが滞留し、モノの流れが悪くなることを極度に嫌うのである。