「整頓」と「整列」の決定的な違いとは

書類の管理が苦手な人の多くは、保管期間を決められない人である。後で必要になるかもしれないと思うと保管期間なぞ決められないというわけだが、それは決められないのではなく、判断から逃げているだけのことである。

書類にはさまざまな種類があるが、保存期間が法的に決められているものを除けば、保存を要する期間は3カ月から長くても1年程度である。いきなり3カ月で捨てるのが不安だったら、プラス3カ月の移行期間を設けて様子を見る。その間に一度も使わなければ、保存期間を3カ月と確定すればいい。

保存期間が決まったら、月次あるいは年次ごとにボックスに入れて、収納スペースに保管する。新しいボックスを収納する際、保存期間の過ぎた一番古いボックスを必ずひと箱廃棄することをルールにすれば、職場が書類で溢れることはなくなる。

また、種類の異なる書類を複数管理しなければならない場合は、使う頻度ごとに分類した後、頻度に応じて保管する場所を決めていく。

毎日使うものは机の上や引き出しの中、週に1度ならオフィス内の棚、年に1度ならば別室の書類倉庫などに入れておく。使用頻度の高いものを机から離れたところに置くとすぐに取り出せないし、無駄な歩行時間がかかる。整頓とは、「必要なものを、すぐに取り出せる状態にして保管すること」であり、使用頻度を考えずに、種類、大きさなどをそろえて、見た目だけきれい並べるのは単なる整列である。