――他人に自分の考えを説明するのが下手なんです。

お話が苦手そうには見えませんが?

――話をすること自体は下手ではないのかもしれません。でも、あまり相手に納得をしてもらえないんです。

たとえば、どんなときですか?

――お客さんを相手に商品の説明をするときとか、社内で何か提案しなくてはならないときとか……。

なるほど、それは「説明しなくてはならない」と感じているときですね。

では仮にあなたに大好きな異性がいて、そのご両親が付き合いに猛反対しているとしましょう。ご両親を説得できますか。

――もちろんですよ。できるかどうかというより、説得しなきゃダメですよね。

仕事と異性のことでは何が違うのでしょう?

――愛があるかないか、ですか……?

そうですね。それは、「十分に考え抜いたかどうか」「腑に落ちているかどうか」の違いでもあります。

あなたが両親を説得できるのは、相手について十分考えた結果、「付き合う」という結論が腑に落ちているからです。

仕事も、説明する内容について事前に、「やっぱりこうだ、これでいくしかない」と、その結論に自分が納得するまで考え抜くことが大事です。説明するのが上手な人は、事前の勉強や準備をきちんとして、まず自分を納得させています。あなたは十分考えましたか?

――少し足りなかったかもしれません……。

でもサラリーマンは、自分の本音はAでも、Bだと言わなくてはならないことがありますよね。たとえば会社の方針で、納得いかない商品を売らなくてはいけないとか。

会社の方針と自分の考えが違うのなら、どう違うのか、会社はなぜそのような方針なのか、自分の考えに穴はないのか、考え抜くことです。その結果納得がいかなかったら、まず、会社や上司を説得するよう行動するべきでしょう。

(構成=八村晃代 撮影=市来朋久)

検索時にプレジデントオンラインに関連する記事が表示されます

【関連記事】
脳科学診断!なぜあの人と話すとイライラするのか
五輪プレゼンがお手本! 相手の心を動かす「TEDトーク」
話がつまらない人はなぜ、つまらないか?
売れる営業の「YES」を引き出す質問術
聴いて9割、話して1割。仕事のムダを省く法