ビジネスゴルフで「ナイスショット」連発はNG

「接待ゴルフでは、お迎えとか見送り、お土産などは通常の接待と同じです。営業マンなら常識としてやるべきことを粛々とやる。それだけです。大事なのはプレーのなかでの接待にあたる部分でしょう。

たとえば、意外とみなさんご存じないけれど、接待ゴルフでは『ナイスショット』は言わない方がいい」

「えっ、どうしてですか?」

わたしは聞きなおした。他のプレーヤーが打ったら、よほどのことがない限り、わたしは「ナイスショット」と言うべきだと思っていた。一種の掛け声ではないのか。

川淵さんは「機械的にナイスショットと声をかけない方がいい」と言った。

「接待ゴルフに出てくるからといって、何も下手な人とは限りません。シングルプレーヤーもいれば、80台で回る人もいる。その人がドライバーで打ったとします。本人は『当たりそこねだな』と思っているのに、周りから『ナイスショット!』と声をかけられ、拍手でもされたりしようものなら、『何、言ってんだ』と思ってしまう。

ほんとうのナイスショットって、ラウンド中に2度か3度しかないんですよ。

わかっている人はそれを見ていて、『これこそナイスショット。芯を食った当たりでしたね』と声をかける。やたらとナイスショットを連発することは相手をほめることにはなりません」

「では、ナイスショットと言わないとすると、どこをほめればいいんですか」

すると、川淵さんは涼しげな顔で答えた。

「パターが入ったとき、アプローチで寄ったときに『ナイス』と言えばいいんです。

ロングパットが入ったときはうれしいもの。接待ゴルフではショットよりパットをほめるといい。アプローチがピタッと寄った場合も同様です」

※本連載は書籍『川淵キャプテンにゴルフを習う』(野地秩嘉 著)からの抜粋です。