年収2000万円超は27万人、資産5億以上は5万世帯!
一方、同じ国税庁の「申告所得税標本調査結果」によれば、平成25年の所得2000万円超の人は27万7000人で申告納税者の上位4.4%です。前出の給与所得者の世界では上位0.4%にすぎませんが、「4つの財布」を持って確定申告をする人のなかでは、年収2000万円以上の人はその10倍の割合で存在します。
4.4%といえば、22人に1人はいるレベルですのでそれほど珍しくもないですし、27万7000人というのは少ない数ではないでしょう。(https://www.nta.go.jp/kohyo/tokei/kokuzeicho/shinkokuhyohon2013/pdf/gaiyo.pdf)
年収ではなく、資産のほうで数字を挙げてみますともっと、リッチな人の数は多いです。
野村総合研究所推計によれば2013年の純金融資産((預貯金、株式、債券、投資信託、一時払い生命・年金保険など)の保有額が1億円以上5億円未満の「富裕層」、および同5億円以上の「超富裕層」を合わせると、2013年時点で100.7万世帯でした(図)。内訳は、富裕層が95.3万世帯、超富裕層が5.4万世帯です。
また、同5,000万円以上1億円未満の「準富裕層」に至っては、315.2万世帯です。
別の推計では、ボストンコンサルティンググループの「グローバルウェルス・レポート」の2015年版によれば、資産100万ドル以上の富裕層人口は112.5万人です。
2015年8月段階での生活保護世帯数は厚生労働省の「生活保護の被保護者調査」によれば、162.8万世帯ですから、準富裕層まで含めた世帯数は実は生活保護世帯数より多いです。