もともと非常口のサインには、「非常口」の漢字3文字が使われていました。1980年から現状の非常口サインが日本で使われるまでに、いくつものステップがありました。

デザインした人 太田幸夫(デザイナー)

79年、消防庁は非常口サインのアイデアを一般に募集します。全国から寄せられた3000あまりの中から選ばれた入選作(図1)のアイデアを基に、58点のデザインバリエーションを制作し、1点が選ばれました(図2)。そのデザインは、中から外へ向かっているイメージを、一目でわかるようにしたものです。ここに「入選作のアイデアに見られた足先の影をつけてほしい」と条件が付け加えられました。

そのまま足先に影をつければ左側にある壁の影と接近しすぎる。足の角度を変えるだけでは全体のバランスが崩れてしまう。全身を微調整して現在の非常口サイン(図3)が完成します。このデザインが80年に日本案としてISO(国際標準化機構)に提出されました。