一般的な家電店が売りにするのは値段の安さでしょう。理性的に考えれば同じ商品を1円でも安く手に入れたくなるのは当然です。でも今はインターネットで最も安い商品を見つけることができるので、店舗が低価格を追い求めてもかなわない。だから蔦屋家電では「同じ物でもこの場所で買うことで自分の生活がワンランク上がる」と思える空間にデザインすることを最初に決め、「夢見心地な空間」を目指しました。

デザインした人 池貝知子(建築家/デザイナー)

そうはいっても敷地面積は2000坪以上。断片的に演出したところでファンタジーの世界が浮かび上がる規模ではありません。店のエントランスからトイレの中まで、歩いて行けば行くほど新たな発見があるように空間を設計していきました。