離婚裁判で勝つには証拠集めが欠かせない

こうした条件について夫婦で話し合い、円満に離婚が決まれば御の字である。実際、離婚の約8割は夫婦の話し合いによる協議離婚だが、「夫婦どちらかが離婚を認めなかったり、子どもの親権を争ったりする場合は、なかなか折り合いがつかず泥沼化する傾向にあります。泥沼化を避けるためには、早めに調停や裁判に訴えるのも賢い選択です」(澁川氏)。

家庭裁判所で行われる調停では、調停委員を間に立てて夫婦が別々に話をするので角を突き合わせることなく、落ち着いてお互いの主張を繰り広げることができる。

「それでもまとまらなければ裁判です。裁判は調停と違って必ず結果が出ますし、相場から大きくかけ離れた結果になることもありません。相手から法外な要求をされたり、慰謝料を争ったりする場合は、裁判に訴えるのが正解です」(澁川氏)

▼弁護士費用:着手金+報奨金で60万~100万円
▽経済的利益には成功報酬が発生

裁判にかかる弁護士費用の内訳は図の通り。弁護士報酬は裁判の前後に分けて、着手金、報奨金として支払う。成功報酬は、裁判で得られた経済利益から一定の割合(8~10%)を支払うもの。例えば、300万円請求された慰謝料を200万円にできた場合の経済利益は100万円。成功報酬は8万~10万円となる。弁護士費用は幅があるので契約時にしっかり確認しておこう。