親の財産は把握できているか?
いきなりですが、親の交友関係についてどこまで把握できているでしょうか。
一緒に住んでいないと、昔の友人は知っていても現在の交友関係までは把握していないという方も多いのではないかと思います。
なぜ、このようなことを確認したのか……。
それは、万が一、今この瞬間に、親が亡くなった場合、誰に伝えればよいのか判断する必要があるからです。
亡くなった親の交友関係が分からなかったばかりに、昔の友人には葬儀に参列してもらえたけど、ここ数年仲が良かったサークルの友人は葬儀が終わった後に母が亡くなったことを知った、などということもありえるのです。
葬儀は、通常、亡くなってから1週間以内には執り行います。
ということは、亡くなったらすぐに死亡のお知らせをしなければ、葬儀には参列してもらえません。
そのためには、日頃から、親の交友関係を把握し、親に万が一の時には葬儀に誰を呼べばよいのか整理しておいてもらう必要があります。
整理しておかなければいけないのは交友関係だけではありません。
財産も整理しておいてもらわないと、大変なことになる可能性があります。
ひとり暮らしの場合、故人がどのような財産をもっていたか遺族には把握しにくいもの。詳細な財産調査をしても、相続手続が漏れてしまった財産も出てきてしまう可能性があります。せっかくの遺産も、相続手続をしなければ、気づかないまま放置することになるのです。
そして何より怖いのは、故人が借金を負っていた場合です。
相続はプラスの財産だけでなくマイナスの財産も相続することになります。故人の借金が多かった場合、うっかり相続をしてしまうと、親の借金のせいで破産をして自宅を失ってしまう……という事態になりかねません。