なぜ、毎晩飽きずに「冷やし麺系」を買うのか
▼ウォッチ(1)“お決まり”の冷やし中華
コンビニやスーパーの冷やし中華は、容器に並んでいる卵やハム、キュウリなどの具を麺の上に置き直し、酢の入った調味液をかけるだけで簡単に食べられる、作り置きの「お弁当」。
OLさんが冷やし中華を選ぶ理由は、
・暑さで食欲が落ちても、のど越しの良い麺と酸味の食欲増進効果で食べやすいこと
・具材の種類の多さや酢にヘルシー感が漂っていること
・何よりも人の目を気にすることなく、“ピンピン”と汁を飛ばしながら“ズルズル”と麺をすすれること
のような気がします。昼間にスーツや制服姿でピンピン・ズルズルはいただけませんからね。
そうは言っても、毎日がこうした作り置きの麺では、一見具だくさんに見えても、口にする食品の数が限られ、栄養のバランスも偏ってきます。作り置きの麺だけに頼らず、「多様な食品」「1日30品目」を意識して、自分でちょっと何かを添えるようにすれば栄養バランスが格段に整ってきます。
冷やし中華を選んだ時には、のっている具材のほかに、たとえば青菜のお浸し、ワカメの酢の物などのお惣菜もカゴに入れ(もしくは手作りし)、それを麺の上に置き、お好みによってゴマやかつお節、海苔などをチャチャっと振り掛ければ、食品数が増えてきます。
少し手間をかけられるなら、トマトを切ったり、冷凍野菜(オクラ、ブロッコリー、ネギ、ほうれん草、焼きナスなど)を電子レンジでチンしたり、缶詰(シーチキン、サバの水煮など)や練り物(カニかまや竹輪など)を利用すれば、一層栄養価が高まります。添える時、特に意識したい食品は野菜。健康のために推奨される野菜の量は1日350g以上であることをお忘れなく。
ただ、知人の独身OLさん数人に聞けば、みな毎晩遅くまで残業することが多く、クタクタの腹ペコで帰宅して、そうした食材のプラスαをする気力・体力が残っていないとのこと。だから、ヘルシーに見える「冷やし麺系」でなんとか栄養バランスを整えようとしているのだとか。苦肉の策なのです。
また、驚くことに、毎日全く同じ作り置き麺を食べるOLさんも珍しくないらしいのですが(選ぶのが面倒くさい)、昨今は麺のバリエーションも増えているので、せめて冷やし中華、うどん、そば、などとローテーションするなど、できるだけ異なる食材摂取に努めてほしいものです。