メール、電話、FtoF……どう使い分けるか
メールチェックにはじまり、メール送信に終わるほど、今やビジネスにメールは欠かせない。メールに慣れてしまうと、すべての連絡をメールだけで済ませてしまいがちだ。しかし、メールは便利なツールであっても、万能でないことを覚えておきたい。
業種によってはメールよりも電話やファクスを多用する企業もある。自分がなんでもメールで済ませているからといって、相手もそうだとは限らないのである。またクレーム処理などのトラブルの場合、メールで済ますと相手を不愉快にさせることもあるので注意が必要だ。
メールのデメリットは、文字構成のみのため、直接会って話せば、たやすく理解できるような微妙なニュアンスや意図が伝わりにくいこと、そして相手のリアクションがない限り、反応がすぐにわからないこと。また、時間と空間を共有できないため、受信者との親密度が高まらないことなどがある。
思いがもっとも伝わりやすいのは、フェース・トゥ・フェース。次に電話だ。お礼や謝罪、相談などの案件の場合は、まず電話をして、必要であれば直接面会するのが基本。追ってメールを送信するなどで対応したい。記録という観点では、メールは履歴も残るうえ、検索もできるので経緯を振り返るのに便利。
さらに、複数に同時に送信でき、情報を常に共有できること、また相手の時間を拘束しなくて済むというメリットもある。
言いにくいからと、すべてをメールで済ますのではなく、電話、メール、あるいは面と向かってコミュニケーションを取るなど、状況に合わせて使い分けるビジネスマナーの基本を忘れないように心がけたい。
アドバイザー 田中淳子(たなか・じゅんこ)
グローバル ナレッジ ネットワーク(http://www.globalknowledge.co.jp/)で、年間1000人以上の人材育成に携わる。人材教育コンサルタント、産業カウンセラー。上智大学文学部卒。日本ディジタルイクイップメントを経て、1996年より現職。
グローバル ナレッジ ネットワーク(http://www.globalknowledge.co.jp/)で、年間1000人以上の人材育成に携わる。人材教育コンサルタント、産業カウンセラー。上智大学文学部卒。日本ディジタルイクイップメントを経て、1996年より現職。
(事例作成、構成=戌亥真美)