相手が心地よいよう気配りを心がける

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上座はどこだ!ウロウロして恥をかかないための基礎知識

エスカレーターや階段では、常に自分がお客様の下にいるのが正しい。上りのエスカレーターではお客様を先に誘導して、自分はその下に立つ。また下りのエスカレーターでは、自分が先に乗り、お客様は後に乗っていただく。

エレベーターを待つ時間など、何を話していいか気詰まりなことがあるが、相手が「そうですね」と肯定しやすい天気などのたわいもない話をふってみよう。

「タクシーで移動する場合には、運転手の後ろが上座で、次の上座は後部座席の助手席側です。助手席がもっとも下座になります。ただし、お客様が車を運転したり、ゴルフ接待などで上司の乗用車に乗る場合は、助手席が上座になります。また、新幹線などの電車では進行方向を向いた窓際の椅子が上座で、3人掛けの席では真ん中がもっとも下座になります。座席を回転して向き合わせで座る場合でも、両窓際が上座です」

飛行機では、窓際の座席が上座となり、通路側が下座になる。しかし、長時間の機内だと、トイレに気軽に行けることから、通路側を希望する人も多くいる。それゆえお客様には「窓側でよろしいでしょうか?」と一声かけて誘導する配慮も必要だ。

もし上座を勧められたら一度は辞退するのもマナーだが、固辞しすぎるのも失礼。相手の指示に従おう。

「上座、下座は絶対ではありません。マナーとは思いやりを体現することです。形式にこだわらないで、相手にとって快適な状況かをチェックするようにしてください」と宗像さんは付け加える。

マナーコンサルタント 宗像智子
MOMO Style 代表。ライフスタイルマナーコンサルタントとして企業向け研修を数多く行う。著作に『知って得する モテる男のマナー講座』がある。
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