平均給与は406万円と過去最大の下げ幅を記録。不況の波が正社員に及んだことが原因の一つだ。業界・役職・学歴別に給与の最新事情を働く人の生の声とともに紹介する。
給与所得者の平均年収の推移
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給与所得者の平均年収の推移

私たちの給与が、また激減した。国税庁の民間給与実態統計調査によると、民間企業で働く会社員やパート従業員が、2009年の1年間に得た平均給与は約406万円で、これは前年比で5.5%減、金額にして23万7000円も減少したことになる。

07年に、1997年以来前年比をわずか2万円上回ったことがあるが、それ以外は毎年ずっと下落し続けている平均給与。それがついに20年前の89年と同等の水準にまで逆戻りしてしまったのである。今回の減少率、下落額は、ともに統計を取り始めた49年以来最大のものとなった。

(Gettey Images、ピクスタ=写真)