子供の可能性を広げる英語教育の改革
【三宅】現在、楽天の外国籍社員の割合は、どのくらいですか。
【葛城】楽天だけで17.4%。海外を含めたグループ全体では約35%以上です。急速に増えています。(2015年2月時点)
【三宅】英語を公用語にするというと、「日本語をないがしろにするのか」といった批判があったともお聞きしました。
【葛城】その批判には、私は次のようなたとえ話をしています。自転車が乗れるようになると、歩けなくなりますか、と。歩けなくなることはないでしょう。自転車にも乗れるし、歩くこともできる。要するに、自分の可能性、スキルがひとつ増える。決して何かが減るわけではない。
【三宅】その通りですね。最後に、日本の英語教育について、どのように考えられていますか。葛城さんは現在、文部科学省へ出向されているそうですが。
【葛城】私は今、英語教育改革に携わらせていただいています。英語教育改革は確かに検討すべき課題も多いのですが、改革できない理由を考えるのではなく、どうやったらうまくいくのか、それをどう実行していくか、ということを考えるようにしています。
もう1つは、子どもたちの可能性を広げたい。英語は、グローバル時代に欠かせない必須のツールです。その習得のための支援を行ないたいと考えています。もう英語で苦労するのは自分たちが最後の世代にしたいです。
【三宅】英語教育は変わりつつあるのですね。本日はありがとうございました。
【葛城】ありがとうございました。
(構成=金澤匠 撮影=澁谷高晴)