うまい酒と食事がつく夢のようなお仕事とは
2009年、大手メーカーが次々に解禁措置を発表したことも手伝い、副業のイメージも大分変わり始めた。年収減とリストラの恐怖にどう備えるかを誰もが考える時代、時間の融通が利き特別な資格も要らず、そこそこ稼げると思われる副業を厳選して紹介しよう。
うまい食事や酒がつき、歓談しているだけでお金がもらえる、そんな夢のような仕事が結婚式の代理出席だ。ネットで検索すると多数の代行業者が見つかるが、そのうちの一社が全国派遣を売り物にしたオフィスエージェント。登録スタッフ1000名のうち、会社員が7割強で特に30代が多い。ホームページを通じて応募し、面接を経てスタッフとなる(ただし、2009年8月現在、スタッフは新規募集していない)。社会常識があり、明るく社交的というのが基本条件で、報酬は1回の出席につき約1万円。代表の水谷広志氏は代理出席が急増する背景として「転職や、職場が変わりやすい派遣といった働き方が一般的になり、どの時代の『同僚』を呼ぶか、で頭を悩ませてしまう人が多いことと、晩婚化の影響でしょう。子育てや仕事で忙しい同級生の代わりというわけです」と話す。
同じく、別人になりかわる副業が、テレビ番組や映画に欠かせないエキストラである。エキストラ専門の派遣会社は都内に6~7社ある。報酬は最大5時間拘束で4000円ほど。経験者に話を聞くと、有名人に会える、多種多様なエキストラ仲間と仲良くなれる、日常とはまるで違う自分になれる、といったお金には換算できないメリットがある。ちなみにサラリーマンの一番のはまり役は刑事だという。
犬も歩けば棒に当たる、ではないが、散歩のついでにお金儲けができるのが遊休地のリース事業を営むJPD清水に土地情報を提供する仕事だ。同社のホームページから登録(無料)すると、随時、同社が探している土地の場所、広さ、用途を明記したメールが届く。心当たりの土地があることを知らせると5000円がもらえ、実際に、同社とクライアントの間で土地契約が成立した場合、月額賃貸料の半月から1カ月分(50万~100万円)が加算される。リサーチャーは全国に約3000人、この不況下で数が増えているという。