ここ数年、睡眠への関心が高まるとともに、「睡眠ビジネス」市場が右肩上がりで成長している。サプリメントやアロマ、睡眠計測器から医薬品、医療機器までその範囲は広く、潜在市場規模は3兆円とも予測される。

質のよい眠りを求め、高価なマットレスや枕を買い求める人が増えているというが、実際に家で使ってみるとイマイチで、そしてまた買い替え……ということも少なくないようだ。しかし安いモノではないだけに、何度も買い替える事態は避けたい。

そこで、「枕先生」として有名な整形外科医の山田朱織さんに、自分にぴったり合う枕を、身の回りにあるもので簡単に自作する方法を教えてもらった。山田さんによれば、正しい枕とは、寝返りしやすい睡眠姿勢を保つもの。そのためには首の角度が重要で、頭が沈まない硬さが必要だという。

「低反発枕など柔らかいものは、寝心地はよくても、頸椎が安定せずかえって首に負担がかかります」(山田さん)

そこで山田さんが見つけたのが、玄関マット。これを折りたたんだ上にタオルケットを重ねて高さを調整すれば、自分に最適な「マイ枕」の出来上がり。これで何度も枕を買い替える「枕行脚」から卒業できるはずだ。