「通勤スニーカー」に合うワケ
ここまで解説した通り、このアイテムは本来のスーツというより「スポーティーなジャケット風ブルゾン」です。しかし、そのスポーティーさを逆手に取れば、カッチリとしたユニクロの「感動ジャケット」にはない強みが見えてきます。
なかでも際立つのが、通勤スニーカーとの相性です。ここからは、本ジャケットを着こなすうえで欠かせない2つのコツをお伝えします。
①セットアップとして着用する
このジャケットは、単体で着るよりも、上下そろえたセットアップとして合わせたいところ。
スポーティーなジャケットですから、カッチリしたスラックスとは合いません。かといってスポーティーなスラックスを単体で探すとなると、難易度は一気に上がります。だからこそ、上下セットで揃えてしまうのが最も確実です。さらに言えば、この同生地のスラックスこそが「通勤スニーカーによく合う」つくりだったのです。
理由は2つあります。ひとつは、裾に向かって細くなるテーパードの塩梅です。そしてもうひとつが、センタープレスと呼ばれる折り目がないことです。じつは、ここが多くの方の盲点になっています。
ストレッチの効いたこの手のスラックスには、センタープレスを縫い付けたものが少なくありません。単体で見れば折り目があったほうがきちんと見えるので、「あったほうがいい」と考えてしまいがち。ところがセンタープレスがあることでスニーカー合わせの難易度が上がってしまうのです。
センタープレスは、「仕立てられた服」であることの象徴とも言えます。対してスニーカーは、スポーツ由来のもの。この2つを並べると、パンツのきちんと感に対して、足元だけが浮いてしまいます。
スニーカー通勤がどうもパッとしない。そう感じている方の原因は、たいていここにあります。靴が悪いのでも、年齢のせいでもない。パンツの格に、スニーカーが負けているだけなのです。
ワイシャツやネクタイはNG
②「襟がない」ビジネスインナーを合わせる
そして、ジャケットに合わせるインナーについて。ジャケットのスポーティーさに馴染むよう、襟のないビジネスインナーを合わせてください。いわゆるビジネスTシャツや、ポリエステル素材のビジネスニットです。
逆に、ワイシャツやネクタイはおすすめしません。ワークマンのオンラインショップには、白いワイシャツを合わせたモデルの写真が掲載されています。ですがコーディネートの観点からすると、違和感しか残りません。理由は、スニーカーとまったく同じです。
ワイシャツは、襟が立ち、面が張った、ドレスを象徴する服ですが、対してこのジャケットは、ディテールが簡略化されています。きちんとしたワイシャツを合わせてしまうと、ジャケットの「簡略化されたつくり」が強調されてしまう。つまり、ジャケットがワイシャツに負けるのです。
足元で起きていたことが、そのまま胸元でも起きている。そう考えていただくと、わかりやすいと思います。

