中国に届かなくなったベネズエラ産原油

追い打ちをかけるように、中国が貸した金を原油で回収する道を、アメリカがふさぎつつある。

ブルームバーグによると、トランプ政権はマドゥーロ氏の拘束後、ベネズエラの石油資産を掌握した。中国やロシアを「悪意ある外国勢力」と呼び、ベネズエラから締め出そうとしている。

9月初めには、とうとうアメリカのクリス・ライト・エネルギー長官が、ベネズエラで新たに生産される原油の販売収入に対し、中国は一切の請求権を持たないと言い切った。中国が返済を受ける手段の一つが、これで断たれたことになる。オックスフォード・エネルギー研究所で中国エネルギー研究部門を率いるミハル・メイダン氏は、アメリカが主導する取引のもとでは、中国への債務が早期に返済される可能性は薄れたと語る。

第17代アメリカ合衆国エネルギー長官、クリス・ライト 2025年2月4日
第17代アメリカ合衆国エネルギー長官、クリス・ライト 2025年2月4日(写真=Donica Payne/米国エネルギー省/PD US DOE/Wikimedia Commons)

10年前、ザラザの工場跡で、元従業員のコレア氏は、「彼らは戻ってくるのか」と問いかけた。皮肉にもいまでは、中国のほうが、返済として届くはずの原油に気を揉んでいる。ブルームバーグによると、アメリカが石油資産を掌握してから今年9月初めまで、ベネズエラ産原油を積んだ船が中国の港に入った記録は1件もない。

遠いベネズエラの平原に、高速鉄道の野心的な計画を描いた中国。路線の上を列車が走ることはついに一度もないまま、着工から17年が経つ今も後処理に追われている。

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