毎日の何げない親子の会話や遊びの中で、わが子の「言葉力」を伸ばしていくことができます。特別な道具や環境は必要ありません。子どもが言葉を理解し、使いこなせるための家庭習慣をお伝えします。
Q.子どもが駄々をこねて言うことをきかない
子どもが「今日はズボンをはかない!」と急に言い出し、親御さんが困ってしまった、という話を聞いたことがあります。ズボンをはきたくないのには、子どもなりに何か理由があるのです。ただ、それをうまく説明できないとか、大人から見ると「理由にならないような理由」だったりするので、「ワガママ」に見えてしまうのです。
そんな「ワガママ」を頭ごなしに否定してしまうと、お子さんは「自分がやりたいことを言ってはいけないんだ」「お母さんの言う通りにしなくちゃいけないんだ」という、自己否定のような気持ちが強まってしまいます。「ズボンをはかないと困る」という「常識」を学ぶこともありません。
私だったら、「今日はズボンをはかないで、幼稚園に行くんだね」とニコニコしながら言います。子どもが「違うよ、はいていくよ」と答えればそれでよし。それでもはかないようならば、ニコニコしながら、そのままで幼稚園に連れていきます。きっと子どもは自分で「恥ずかしい」と感じ、「やっぱりズボンをはく」と言い出すことでしょう。
子どもの脳は、何か失敗をし、「次からは繰り返さないようにしよう」と気づいたときに育つもの。親が全部先回りして「失敗を回避できるように」することは、せっかく脳が育つ機会を奪ってしまいます。
※本稿は、『プレジデントFamily2026春号』の一部を再編集したものです。


