毎日の何げない親子の会話や遊びの中で、わが子の「言葉力」を伸ばしていくことができます。特別な道具や環境は必要ありません。子どもが言葉を理解し、使いこなせるための家庭習慣をお伝えします。

Q.仕事に家事にと忙しすぎて、子どもと話す余裕がない……

「きちんと家事をこなすこと」と「子どもとたっぷり話すこと」のどちらが大切かと言われたら、答えは簡単です。「子どもと話をすること」です。

子どもが親に話しかけるのは、単なる事務連絡や業務報告ではありません。子どもは、親に自分のことを聞いてほしいのです。そして自分を認めてほしいのです。親に認められれば安心します。自己肯定感も高まります。「もっといろんなことをやってみたい」という意欲も高まります。

子どもは一人では生きていけません。親に守ってもらうことが絶対に必要です。だから、話しかけても答えてくれなかったり、邪険に扱われたりすると、ものすごく不安になるのです。子どもに必要なのは、毎日完璧に家事をこなす満点パパ、満点ママではありません。「お父さん、お母さんが、自分の話を聞いてくれる。自分に話しかけてくれる」ことが一番大切なのです。

美味しいご飯が並んでいても、疲れたお母さんがぼんやりとテレビを見てばかり、お風呂の中でもお父さんがしかめっ面では、子どもが自分から話そうという意欲は湧かないでしょう。多少は家事がいい加減でも「今日は幼稚園でどんなことをして遊んだの?」と、子どもが話をする時間をつくってやることで、子どもの言葉力が高まり、脳が育つのです。

※本稿は、『プレジデントFamily2026春号』の一部を再編集したものです。