結婚自体による経済的なプラス効果
むしろ、長期的に見ると結婚は「儲かる投資」になり得るのだ。
しかも、最近流行りのS&P500や全世界株式のようなインデックス投資と同じで、時間が味方をしてくれる。投資は早く始めるほど複利効果が大きくなるが、結婚もまた、早めにスタートするほど経済的なリターンが積み重なっていくのだ。
たとえば、収入の少ない人が、年収が自分より100万円、200万円高い相手と結婚できたとする。それだけで生活水準は上がる可能性が高い。極端な例が「玉の輿」だ。年収数千万円の経営者や、資産家の御曹司・令嬢と結婚すれば、生活レベルが劇的に変わるのは言うまでもない。わかりやすく儲かる投資だ。
とはいえ、これは自分の収入が、相手よりも少ないケースの話だ。相手より収入が多い場合は、どうなのか?
それでも安心してほしい。結婚には「結婚そのもの」による経済的なプラス効果がある。
米国で発表された「Marriage and Divorce’s Impact on Wealth」(Jay L. Zagorsky、2005年)という有名な論文がある。米国で1979年から追跡されている約9000人のデータを使って、結婚が個人の資産にどう影響するかを長期にわたって分析した研究だ。
主な結論はこうだ。
・結婚期間が長くなるほど、資産増加の効果が積み重なっていく
結婚は「世帯資産」を最大化する仕組み
なぜ結婚すると資産が増えるのか。論文では、主に二つの理由が挙げられている。
一つ目は、世帯になることによる支出の効率化だ。家賃、光熱費、食費といった固定費が1人分ではなく2人で割れるので、単純に節約できる。家や車のような大きな買い物も同じだ。さらに、片方が病気や失業で収入が減っても、もう片方がカバーできるため、世帯全体で見たときの安定性も上がる。
二つ目は、行動の変化だ。結婚すると「将来のため」に貯蓄や投資への意識が高まり、独身時代の無駄遣いが自然と減っていく傾向がある。
これは米国のデータだが、日本でも基本的に同じことが当てはまる。共働き夫婦であっても、家計を2人で管理するだけで、無駄な支出が減り、貯蓄ペースが上がるケースは多い。
たとえば、毎月の食費や光熱費を一緒にすれば、一人暮らし時代より月数万円の余裕が生まれる。それを投資や貯金に回せば、10年、20年で数百万円の差になる。結婚は「個人の資産」ではなく「世帯資産」を最大化する仕組みなのだ。
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