“新たな人工島”計画が進んでいる

マレーシア南端のフォレストシティで復興の試みが進むのと時期を同じくして、同国北西部でも埋め立てが進んでいる。

現場はペナン島のガーニー・ドライブ沖。海辺の遊歩道で知られる観光地のすぐ沖合に、「アンダマン島」と呼ばれる人工島の造成が進む。開発主体は、マレーシアの不動産会社イースタン・アンド・オリエンタル(E&O)だ。

新たな土地は760エーカー(約3平方キロメートル)。東京ディズニーランドのパーク部分の面積のおよそ6倍に当たる。開発事業の総額は、第1期が200億リンギット(約8000億円)、第2期が400億リンギット(約1兆6000億円)と見込まれている。

マレーシア英字経済紙のエッジ・マレーシアによると、2026年2月26日の決算説明会で、E&Oのマネージング・ディレクター、コック・タク・チョン氏は、予定より1年近く早いと語った。「この進み具合には本当に興奮している」とも述べ、第2期の埋め立ては2027年末に完了する見込みだとしている。

マレーシアの国旗が並べられた通り
写真=iStock.com/AkuAlip
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ターゲットを“地元の人”に据えた

フォレストシティとの最大の違いは、買い手の顔ぶれにある。

マレーシア不動産メディアのエッジプロップ・マレーシアによれば、アンダマン島で最初期に売り出された高層レジデンス「Arica」391戸のうち、外国人の購入者はわずか3%だった。残る97%はマレーシア人で、しかも大半がペナン州内に住む人々だ。

E&Oで企業投資・企画を統括するイョンゾン・イョウ上級ゼネラルマネージャーは同紙に「オーナー自身が住む割合は高くなるとみている」と語る。Aricaは完売し、2027年3月の完成予定だ。エッジ・マレーシアによると、マリーナ沿いの「Maris」も75%が売れ、購入者の多くはやはり地元ペナンの人々である。

フォレストシティとは対照的だ。アルジャジーラによれば、フォレストシティで販売された物件は最大7割が中国人の手に渡った。

KGVインターナショナルのサミュエル・タン氏は同局に「外国人比率が4割を超えるプロジェクトは失敗する運命にある。彼らはここに来ないし、住まないし、金も使わないからだ」と述べ、地元やシンガポールの買い手を取り込むべきだったと指摘していた。

少なくともこの点では、アンダマン島はフォレストシティの轍を踏んでいない。