タダで得た財産に所得税がかからないルール

生命保険金は受取人として指定された者に支払われるもので、民法上の「相続財産」ではなく、遺産分割の対象ではありません。しかし相続税法では、相続によって得た財産ではあるので、保険料を被相続人が負担していた場合、相続税が課税される財産とみなすのです。

いずれにしても、相続開始によって個人が得た財産に対しては、「相続税」が課されるわけですが、この話は、何かと重なる気がしないでしょうか。そうです。本書がテーマにしている「所得税」です。

所得税は、個人が得た所得に対して課されるもので、相続税は、個人が相続で得た財産に課されるものです。「所得」か「相続で得た財産」か、という違いはありますが、どちらも「個人」が得た所得に対して課されるという点では同じです。また、所得は「あらたに流入した経済的価値」で、その理由や原因は問わないものでした(包括的所得概念)。