日本の観測でも「猛暑日」は増えている

実際、日本の観測でも、猛暑日は長期的に増えています。図表2は、都市化の影響が比較的小さいと見られる全国13地点について、日最高気温35℃以上の猛暑日の年間日数を示したものです。1910~2025年で見ると、猛暑日は100年あたり2.9日の割合で増加しています。最近の夏の暑さは、単なる印象ではなく、長期の観測にも表れているのです。

もちろん、この図だけで、ある年の猛暑の原因をすべて説明できるわけではありません。年ごとの暑さには自然変動も重なります。ここで見ているのは、個々の年の原因ではなく、長い期間で見たときに、極端な高温が起こりやすい方向へ変化しているかどうかです。なお、ある年の猛暑や豪雨について「温暖化の影響がどの程度あったのか」を調べる研究も進んでいます。

猛暑日はさらに増える予測

そして将来、猛暑日はさらに増えると予測されています。文部科学省と気象庁が作成・公表している『日本の気候変動2025』では、21世紀末の日本では20世紀末と比べて、猛暑日の年間日数は「2℃上昇シナリオ」で全国平均2.9日、「4℃上昇シナリオ」で17.5日増加すると見積もられています。熱帯夜も、2℃上昇シナリオで8.2日、4℃上昇シナリオで38日増えるとされています。

観測で見えている極端な高温の増加は、この先の温暖化によってさらに強まる可能性があるのです。

なお「2℃上昇シナリオ」「4℃上昇シナリオ」とは、21世紀末の世界平均気温が工業化以前よりそれぞれ2℃、4℃上昇したと想定した場合に、日本の気候がどう変わるかを見積もったものです。2℃上昇シナリオは、パリ協定の2℃目標が達成された場合に近い気候状態、4℃上昇シナリオは、温暖化がより大きく進んだ場合の気候状態として見ることができます。