※本稿は、鏡リュウジ『占い師の正体 人はなぜ占いに惹かれるのか』(中公新書ラクレ)の一部を再編集したものです。
マンション購入は「即決」
ところで……。
「鏡さんは、ご自身のことを占ったりされるんですか?」
「占いによって、なにか決めたりするんですか?」
今まで何度、そう聞かれたことか。
これまで述べてきたように、今、ちょっと行き詰まっているかな、などと思うと、今の星の位置をちょっと見てみたりはします。また、振り返って「そうか、あのときはこういう星だったから」と納得したりもします。でもなにか大きな決断をする際、占いに頼ることはまずありません。
マンションを買うと決めたときも即決でした。僕の“正体”を知った不動産業者から「契約や引っ越しの日取りはどうされますか? いい日付を選んだりされるんでしょうか?」と聞かれても、「あ、そういうの忘れてました。なるはやでお願いします」なんてお返事して。
僕の答えがちょっと意外だったようで、「そういうもんですかね」といわれたので、「きっと、えぇようになるようになってるから」と答えました。
晩ご飯をタロットカードで決めることはある
ただ、どうでもいいような小さなことは、遊び感覚で、タロットカードで決めたりします。たとえば……。
「今日の晩ご飯、魚にしようかな、肉にしようかな」とか、「今日はチェーン店の安い定食にしようかな、それともちょっぴり高いランチにしようかな」とか。ガクッとずっこけて、椅子から落ちそうになる読者の様子が見えるような気がしますが。
「占い師って、どんな日常を送ってるんですか?」
これも、よく聞かれることです。「みなさんと同じような、ごく普通の日常を送っていますよ」とお答えするしかないのですが――。
ただ、僕の場合、他の人と違うのは本の量でしょうか。
住んでいるマンションの部屋は、とにかく本だらけ。仕事柄、本は欠かせないし、いまだに電子書籍は苦手なので、どんどん本が増殖してしまいます。なかには英国で入手した400年前の占星術書など、ちょっとしたお宝もあります。

