「中断したものが気になる心理」を活用

さて、このツァイガルニク効果の応用版として、とくにビジネスの現場で力を発揮するのが、心理学者マリア・オヴシアンキーナーが提唱した「オヴシアンキーナー効果」です。これは、未完成で中断した作業を再び完了するまで実行したくなる心理のこと。

ツァイガルニク効果との区別が少々紛らわしいですが、ツァイガルニク効果が記憶に残るという「認知」の現象だとすれば、オヴシアンキーナー効果は実際の行動を促すという点でより実践的な「行動」効果を指します。

オヴシアンキーナーは興味深い実験を行ないました。被験者に粘土の人形作り、知恵の輪、パズルなど10種類の簡単な作業を指示し、合計280個の作業のうち、約半数の141個を途中で意図的に中断させました。