若手に期待するのは自分も夢見たいから

年齢を重ねると、これまで培ってきたものを若手に継承し、次世代を育てたいとの思いが強くなるものです。ビジネスパーソンなら、仕事を通して身につけた知見を部下や後輩に伝えたいと考えるでしょうし、スポーツの世界で活躍した人が、子どもたちにボランティアで野球や剣道を教えるケースが多いのも同様の理由からでしょう。

あるいは長年働いて貯めたお金を若い人たちのために役立てたいと考える人もいます。私が教えている大学も多くの方から寄付をいただいており、奨学金や研究費として学生たちの支援に活用されています。こうした財産の継承も、次世代育成につながる素晴らしい行いだと思います。

年長者が下の世代に何かしてあげたいと思うのは、若い力に期待し、自分も一緒に夢を見たいという気持ちがあるからではないでしょうか。人生でやりたいことをすべて成し遂げられる人はごく少数です。だからこそ若手を応援し、自分ができなかったことを達成する姿を見たい。それは人間にとって自然な感情なのかもしれません。

(構成=塚田有香 イラストレーション=米山夏子)
【関連記事】
「使えない人は無価値」と考える人が完全に見落としていること
ラクしてお金を稼ぐという誘惑に負けそうになったら
なぜ草津温泉は若返ったのか…宿泊客の半数を20~30代に変えた「常識破りな宿泊プラン」とは
古くて狭かったパレスホテルが「国内ブランド最高級」に生まれ変われた決定的な理由
"炊き出し界隈"の生活困窮者が「絶対行く」月イチ行事でもらえるモノとは…ド底辺老後の懐が案外暖かいワケ