サプリメントとどう付き合うべきか
だからといって、すべてのサプリメントを否定するつもりはありません。例えば、妊活中の女性に葉酸、厳格な菜食を続けていて貧血のリスクがある人にビタミンB12、日光を浴びる機会が少ない人にビタミンDなど、一部の人に特定の栄養素を補うことがすすめられる場合もあります。ただし、こうした推奨は「誰の健康にもよいから」ではなく、対象者や目的、摂取量について医学的な根拠があって初めて成り立つものです。
一方、「なんとなく健康によさそうだから」「天然だから安全そうだから」という理由で、サプリメントを漫然と飲み続けることはおすすめできません。
サプリメントを利用するなら、まず商品名や成分を把握し、いくつもの製品を同時に始めないことが大切です。開始時期をずらしておけば、後で体調に変化があったときに原因を絞り込みやすくなります。黄疸、むくみ、尿量の減少、吐き気、強いだるさなど体調の変化があれば、すぐに摂取を中止して医療機関を受診してください。その際は、処方薬や市販薬だけでなく、サプリメントや健康食品についても必ず医師や薬剤師に伝えましょう。商品名や成分表示が分かる容器や写真があれば、診療の大きな助けになります。
肝臓や腎臓は、症状が出にくいまま静かに傷んでいく臓器です。だからこそ、体調の変化に気づいたら早めに医療者に伝えることが、何より確実な自衛策になります。サプリメントとの付き合い方を見直す一歩は、まず「自分は何を、どれだけ飲んでいるか」を書き出してみることから始まるのかもしれません。

