父と向き合った28歳の決断

野呂さんが目指したのは、意外にもミュージシャンだった。

きっかけは10歳のとき、叔父からギターをおそわったことだ。「お前、筋がいいぞ」と褒められたのがうれしく、ビートルズやベンチャーズからレッド・ツェッペリンへとのめり込んでいく。仲間とバンドを組み、学校の文化祭で演奏するようになると、いつしかプロを夢見るようになった。

大学卒業後もバンド活動を続け、解散後はソロに転じた。家業を継ぐつもりもなければ、一般企業に就職する気もない。20代はライブハウスのマネージャーをして生計を立てながら、音楽制作をしていた。