老廃物が認知症を引き起こし、機嫌も悪くなる
深山幽谷での山伏修行をしても100歳を超えても元気な「センテナリアン」の境地には、なかなか到達できるものではありません。そこで私は、センテナリアンの機嫌の秘密を知りたいと、国際的に認知症予防の研究と実践をしているアルツハイマー病協会主催の国際会議に10年以上参加しています。
今年(2025年)は、カナダのトロントでAAIC2025が開催されました。認知症予防のための最先端の情報がこの国際会議を介して世界に発信されていきます。
現状、認知症の予防としては、脳に老廃物であるアミロイドベータが溜まらないようにする対策が必要だと考えられています。
認知機能の低下は、40代頃から15〜20年かけて進行していきます。脳に老廃物が溜まっても今すぐ本人の機嫌に影響するものではありませんが、時間が経つにつれ、老廃物が認知症を引き起こし、機嫌も悪くなるというのが脳の老化のしくみです。
すなわち、脳の老廃物により、意識しないままに機嫌負債が蓄積している可能性があるのです。
一日いちにちを朗らかに、楽しく過ごす
そのため、国際的には、14のリスク要因に分けて、認知症を約45%予防する目標を立てたプロジェクトが進行しています。
特に高リスクの因子は、難聴と高LDLコレステロール値で、次に、社会的孤立と教育の不足が続きます。
そしてもっとも重要なことは、「一日いちにちを朗らかに、楽しく過ごすこと。クヨクヨとマイナス思考にならず、気分をアゲアゲにして過ごすこと」です。
「最高の機嫌脳」を見せてくれたセンテナリアンの性格こそが、脳の老廃物であるアミロイドベータを溜まりにくくするということまで明らかになっています。
要するに、機嫌がよい人は、脳に老廃物が溜まりにくいのです。
逆に不機嫌が持続することで、「機嫌負債」が増え続けることがわかります。
不機嫌にならず、積極的にご機嫌貯金をすることが、最高の機嫌脳へのアプローチ。機嫌負債は、今この瞬間からでも、ニコニコと口角を上げ、笑顔をつくることで減らすことが可能です。運動系と感情系の脳番地が刺激され、脳を快状態へと導くことができます。
次に示した「機嫌脳チェックリスト」も、センテナリアンの共通点を基準にし、形にしたものです。私自身、センテナリアンの境地に1ミリでも近づけるよう日々、試行錯誤を重ねています。

