脳の機嫌値を上げる2つの習慣
この循環が生涯にわたり続くことは、つまり生涯にわたり上機嫌であるということ。健康長寿の人の脳内では、①セロトニンの幸せ効果→ドーパミンによる活力、②セロトニン→メラトニン変換による快眠という「上機嫌リレー」が起こっていると考えられるのです。
このリレーには、「適度な運動、特に朝日を浴びて歩くこと」と「睡眠の質・量ともに充実させる習慣」が欠かせません。
というのも、上機嫌リレーの始点とも言えるセロトニンは、太陽の光が網膜に入り、脳の視床下部というところに達することで分泌されるからです。
セロトニンは分泌の約12時間後からメラトニンに変換されます。たとえば、朝7時に朝日を浴びれば、19時から徐々に眠くなる。快眠につながる脳内の上機嫌リレーには、太陽の光のなかでも「朝日」を浴びることが効果的ということです。
このように「朝日を浴びて歩くこと」と「質・量ともに十分な睡眠習慣」が脳の機嫌値を上げ、生涯にわたる上機嫌、そして認知症(特にアルツハイマー型認知症)と無縁の健康長寿につながると言えます。
ハッピーでピースフルな状態を蓄積する
また、よく歩くことは、足腰から全身の健康をつくってくれます。「健康的にキビキビ動ける身体」もまた、上機嫌の源であることは言うまでもありません。
睡眠も運動も毎日のことです。毎日、睡眠と運動を充足させることで、上機嫌という「脳のご機嫌貯金」が増えていきます。そんなハッピーでピースフルな状態の蓄積が、認知機能の維持につながることは、最新の脳科学でも明らかにされてきています。
逆に睡眠不足と運動不足が続くほどに、不機嫌という「機嫌負債」が溜まります。すると自分の不機嫌に無自覚なまま、わけもわからず能率が下がったり、笑顔が消えて周りとギクシャクしたりすることが多くなるでしょう。
そう考えると、人の不幸は、自分の機嫌のコントロールについて無為無策であることから始まると言ってもいいかもしれません。根本的要因である睡眠習慣と運動習慣を改善せずに不機嫌なままでは、行く末は認知症や寝たきりという余生になるかもしれません。
ならば、今から、できるだけ、脳のご機嫌貯金を増やしていく。そうすることで、「元気で長生きの幸せな人生」を叶えていけるというわけです。

