唯一の楽しみはワインとハンバーガー

オレゴン大学の周辺には、アメリカの代表的なワインの産地であるウィラメット・ヴァレーをはじめ、複数の“テロワール(ブドウが育つ土地)”が存在する。大学に入学してからいわゆる安酒ばかり飲んでいた佐藤さんは、ある日、友人の兄に連れられて初めてワイナリーを訪れた。

テラスでワインを飲み、ハンバーガーを頬張る。組み合わせがなんともアメリカらしい。1杯100mlをきっちり注いでくれて、3杯で5ドル。当時はワイナリーを訪ねるアジア人が珍しかったのか、佐藤さんたちがワインを飲む様子を面白がり、ワイナリーによってはタダで飲ませてくれるところもあったという。

お金のない大学生ながら、本場のワインを堪能できた。白に赤にロゼ。ワインの名称はよく分からなかったが、どれもおいしい。ワイナリーを3軒ハシゴすれば、思いっきり酔っ払えた。大学の勉強が忙しかったこともあり、週に一度、土曜日にワイナリーを訪ねるのが唯一の楽しみになった。