「宝の山」が変わってしまったワケ
このCCCについて、ヴィレッジヴァンガードはなんと263日です(図表10)。
ヴィレッジヴァンガードのCCCはかなり長いです。参考までに、小売業のドン・キホーテは17日、首都圏において専門店やディスカウントストア、スーパーマーケットなどの小売業を展開している株式会社オリンピックグループは26日、100円ショップのセリアは31日、生活用品を含め、多様な商品を扱うイオンでさえ46日です。ヴィレッジヴァンガードの263日の長さが、いかに際立っているかがわかります(図表11)。
では、なぜこんなにもヴィレッジヴァンガードのCCCは長いのでしょうか。
その理由は、ヴィレッジヴァンガードではサブカル関連の商品や、流行に必ずしも左右されない雑貨等を多く扱っているからです。すなわち、仕入れたとしてもすぐに売れるわけではない状態の在庫が多く滞留しているということです。
このような商品の取り扱いはかつて同社の大きな強みになっていました。店頭にはスタッフが仕入れた「いつか売れるかもしれない」商品が積み上がり、ときに「掘り出し物」として並べられていました。思いもよらない商品の組み合わせや出会いは顧客の購買意欲を刺激したはずです。
しかし、流行の移り変わりが早い令和の時代にはこのスタイルが響かなくなり、「宝の山」だったはずの在庫の山が、資金繰りを圧迫する「重荷」に変わってしまったのです。




